1年の始まりの日を元日と言ったり元旦と言ったりしますが、厳密に言うと微妙な違いがあるって知っていましたか?
元旦の「旦」には夜明けの意味があり、水平線にお日様が浮かぶ様子を表した漢字で、厳密に言うと元旦とは1月1日の朝のこと。
元日は1月1日全体、さらに正月は1月全体のことを指します。
おせち料理とは一般的に、五穀豊穣・家内安全・子孫繁栄などの意味を込めた、縁起の良いお料理を重箱に詰めたもの。
料理を重箱に詰めることで、”めでたい事が重なる” “福を重ねる”と言う意味合いを持ちます。
最近ではおせち料理も更に進化を遂げて中身が洋風の物も増えています。
とりわけ目立つ様になったのは核家族が多くをしめる現代に合わせ、1~2段で構成された物もよく見かけるようになりました。
正式なお重の数は4段重であるとされますが、そのもう一段下に空っぽのお重を重ねて使います。
5段目は、”授かった福を詰める” “次は5段目までいっぱいに出来るように” など、さらなる福を重ねる為の段。
もうこれだけで、おめでたさがぎっしり詰まっている事がわかりますね♪
コース料理で言う「前菜」の部分で、おつまみになる酒の肴の段でもあります。
大人も子供も食べやすい物が多く詰め込まれている段です。
卵の数が多いことから、子宝と子孫繁栄を表します。
また、ニシンが「二親」に通じ、「二親建材」と言う意味でも縁起の良い食材です。
カタクチイワシの稚魚を干して飴焼きにしたもので、五穀豊穣・豊年豊作を表します。
カタクチイワシを農作物の肥料として使った田畑が豊作になったという話が元になっており、「五万米」の字を当てて「ごまめ」と呼ばれることも。
黒く日焼けするほどマメに働く、健康で暮らすと言う意味が込められています。
関西ではふっくらツヤツヤに仕上げるのに対し、関東では「年をとってシワが出来るまで」という意味でシワが出来るように仕上げるところも。
地面に深く根を張っていくゴボウの様に、地に深く根を張って反映することを願います。
関西では黒豆を入れずに、たたきゴボウを入れるところも多い様です。
赤は魔除け、白は清浄を表します。
栗は昔から「勝ち栗」と呼ばれる縁起物。
きんとんは漢字で「金団」と書き、金色に輝く財宝に例えられています。
2つを合わせて豊かな1年になる様に、と言う願いを表しています。
その見た目が巻物に似ていることから、知識がたくさん増える様にと言う願いが込められています。
「昆布」は「よろコブ」に通じ、縁起が良いとされています。
漢字で書くと「長老喜」「千世呂木」。
その名の通り長寿を表しています。
薄焼きにして細く切られている玉子ではなく、黄身と白身を分けて調理する物をさしています。
卵の白身と黄身の二色から「錦(にしき)」に通じ、二色が金銀に例えられているため、富や財宝を表している縁起物とされています。
二の重は海の幸を中心に焼き物を詰めます。
隙間を埋めるため、ここに一の重で紹介した伊達巻やかまぼこを詰めることも多いです。
おめで「たい」に通じます。
赤い色と堂々とした姿が慶事にふさわしく、捌きやすさや傷みにくさ、味の格別さも踏まえてハレの日に好まれる縁起の良い食材です。
ぶりは成長の過程で名前が変わることから出世魚と呼ばれています。
出世を願う縁起の良い食材として知られています。
海老の曲がった腰や長い髭から長寿を願ったり、目が飛びしだしている姿から「めでたし」に通じる縁起の良い食材。
また、脱皮を繰り返すため「新たに生まれ変わる」と言う成長や発展の意味合いも込められています。
冴える赤色から、正月飾りにも使用されますね♪
トコブシはアワビに似た貝で、別名を「フクダメ」といい、福がたまる縁起物とされています。
山の幸を中心に煮物などを詰めます。
その穴のあいた見た目から、将来の見通しがきく様にという願いを表しています。
小芋が沢山育つ姿から、子孫繁栄を表しています。
大きな芽が出て「めでたい」に通じます。
また、空に向かってまっすぐに伸びる姿から出世を願い、子球がたくさんできる事から子孫繁栄なども表しています。
おせち料理に入れるこんにゃくは、短冊の様な形に切り、真ん中に切り込みをいれてくるくるとねじります。
そうすることによってコンニャクが手綱型になり、手綱を閉める様に心を引き締めて戦いに備えると言う意味合いになります。
また手綱型のコンニャクが結び目に見えることから縁結びに通じ、「良縁成就」の願いも込められています。
北九州地方の郷土料理が全国的に広まって、おせち料理に加わる様になりました。
使用する食材はレンコン、コンニャクを含む
大根と人参の色合いが紅白で美しく、
紅白でめでたく、祝いの水引にも通じます。また、根菜のように深く根をはるようにと願います。
菊は健康長寿の花、その花に見立てて飾り切りされることから、健康長寿を願います。
赤く染めたものと並べて紅白にすることもあります。
コハダはコノシロの若魚で、いわゆる出世魚で、粟は黄色に染めて富を表します。
2つ合わせて五穀豊穣と出世を願います。