こんにちは、パーティーキッチンです。
今回は旬真っ只中の「アスパラガス」についてお話ししようと思います。
日本では4月5月6月の春先から初夏にかけてが旬のお野菜として知られているアスパラガス。
通年を通して市場に出回っていますし日本ではハウス栽培のところも多いので、そもそもアスパラガスに旬なんてあったのか!という方もいらっしゃるかもしれません。
アスパラガスは緑色のものと、白いホワイトアスパラガスが存在します。
他にも種類はありますが、大きく分けるとこの2つです。
ホワイトアスパラガスに加えて、世界には全身紫色のパープルアスパラガスというのも存在しますが、一定の時期をすぎると大きくなりすぎて緑になります。
パープルアスパラガスは収穫時期が限られていて加熱で緑になってしまうことから、生産量が少ないというのも納得ですね。
品種というよりは栽培方法が違います。
グリーンアスパラガスは土より上で育ちますが、ホワイトアスパラは土の中で育ちます。
陽が当たって葉緑素ができることによって緑になり、軟白栽培で作られるホワイトアスパラガスは陽が当たらないので葉緑素が作られない。
つまりホワイトアスパラは土の中で育つので、筍と同じように白いまま。
土より上にのびたグリーンアスパラは日焼けして竹のように緑になった。というわけですね。
写真を見ても根元はやっぱり白いですね。
ニョキニョキ伸びている姿がなんとも可愛らしいです。
ちなみにもっと成長するとこうなります。
木のようですね。
こんもり盛られた土の上で育つアスパラガスはグリーンのアスパラガスだと芽が出てもそのまま伸ばし、
ホワイトのアスパラガスは芽が出たらさらに土を被せて日焼け止めをされてそれぞれの色の状態で出荷されます。
ちなみに、陽に当てられたグリーンアスパラガスの方が栄養価が高いです。
ホワイトアスパラガスは陽に当たらなかった分青臭さがなくなり、柔らかく、甘みがあって美味しいのが特徴です。
園芸家としても広く知られるルイ14世の大好物はホワイトアスパラガス。
宮殿の中に温床を作り、そこで栽培された5000本を超えるアスパラガスはいちはやく宮殿の食事に並び、ルイ14世の舌を魅了しました。
古代ギリシャ時代から栽培されていたアスパラガスがフランスで食べられるようになったのは、ルイ14世の時代。
日本にアスパラガスが来たのは江戸時代のこと。
食用アスパラガスの栽培が始まったのは明治以降で、最初は食用ではなく観賞用として伝わりました。
最初にホワイトアスパラガスの缶詰が広まってから、昭和40年代になってグリーンアスパラガスが市場に出回るようになりました。
柔らかくて傷みやすいホワイトアスパラガスに比べてグリーンアスパラガスは丈夫なので、日本ではグリーンアスパラガスの方が主流ですね。
ヨーロッパでは、アスパラと言えばホワイトアスパラガス!
特にフランス・オランダ・ドイツなどでは、「高貴な春野菜」として特別な食べ物として知られています。
上の画像のように太くてきれいに穂先のしまったホワイトアスパラガスは高級品。
ホワイトアスパラガスは16世紀イタリアで農作物の凶作により上に苦しんでいた人々が、偶然ホワイトアスパラガスを発見してヨーロッパ全土に広がりました。
飢えて地面を掘っていたら柔らかくて甘いホワイトアスパラガスが出て来たというわけです。
それからヨーロッパでは春を告げる野菜として知られ、日本の「桜前線」のように「アスパラガス前線」として4月にスペインから収穫が始まり、フランスからベルギーへ、オランダからドイツへとアスパラガス前線が北上していきます。
アスパラガスに含まれるアスパラギン酸は疲労回復の効果、滋養強壮作用があり、遥か昔から薬用としても栽培されてきました。
アスパラギン酸入りのドリンク剤を愛飲しているアスリートも多く、窒素代謝や糖質の代謝を促進して、疲労に対する抵抗力を高める働きがあるんです!
旬のものは旬の時期に食べたいですね。
パーティーキッチンでは過去にアスパラガスを使った冷静ポタージュを紹介しています。
アスパラガスを存分に楽しむにはもってこいのレシピですので、ぜひチャレンジしてみてくださいね♪